ArtWorks Library
No.0223「いつか見た風景5(最終話)」
ガラスに映る自分がまるで
世界の上にまたがっているかの様な
そんな気持ちにさえ
思わせたこの色達
それらの全てが
悲しみの色に染まっている
…あ、雨だ…
そういえばあの時もこんな感じだった
本気だったんだよ、私
そのまま雨に濡れながらいつまでも泣いていた
本当、そのまま死んでしまえばいいとも思ってた
路上に叩き付けられた雨粒の様に
自分もそのまま流れてしまえばと
でも良かったのかも…
生きていたから色々と知る事が出来た
雨の後に、必ずお日様は照りつける
その繰り返しが自分を強くするのだと
いつまでも昔の自分のままではいられない
そして新しい出会いもいつか訪れるだろうと
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