ArtWorks Library
No.0275「DISTANCE」
「ん…」ここは一体どこなのだろう?
森の中を歩いていた私は、砂漠の真ん中に横たわっていた。
「なぜ…?」
私の名は美保。今年の春、街の森林公園の警備員になったばかりである。
今日もパトロールで森の中を歩いていたのだが今自分はこんなところにいる。
「こんなところで眠ってもらっては困るな」
起き上がろうとしていた私の後ろから、ふいに男の声が聞こえた。
「だれ!?」
私の後ろには、長身のサングラスを掛けた男が立っていた。
「ここは昼寝をするところではないんだがな、まぁ、もし眠たければ、テントを張るなりなんなりしてもらわないと、命の保証がないぞ。」
長身の男は近付いてくると、私の手をつかみ起き上がらせてくれた。
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