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No.0270「私の世界(人生)14」
月日は進み、お互いはお互いを詳しすぎる程知る様になった始めはそれで良かった
私はあなたを知りたかったし、
あなたも私の事を知りたかったみたい
それは理想なのか邪心なのか破滅なのか
知らなければ良かった事もある
それがこの道に続いてしまっていたのであれば
会うことは楽しかった
二人で夜を過ごす事も嬉しかった
それがいつしか惰性になってきている事を
私もあなたも気が付いているに違い無い
新鮮さや、刺激的、といったありふれた物では補いきれない
「飽き」という物の存在を
嫌でも認識しなければならないのだろうか
そこまで判っている筈なのに
私もあなたも
意識より先に体が否定している
求め合い深め合い
いつしか意識は忘れ去られ
欲求だけが全身を支配する
終わった後は
虚脱感ではなく、
絶望感なのかもしれない
意識のあえぎなのかもしれない
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